AGAとはどんな症状?薄毛治療の種類と効果や期間を紹介

AGAとはどんな症状?薄毛治療の種類と効果や期間を紹介

- 2025.10.07

AGA(男性型脱毛症)とは、男性ホルモンの影響で頭頂部や生え際の髪が細く短くなり、進行的に薄くなる状態を指します。

薄毛の進行を抑えて見た目を保つためには、早期に状態を把握し、医師の管理下で効果と安全性のバランスが取れた治療を選ぶことが重要です。

本記事では、発症の仕組みと原因を起点に、症状とセルフチェックで現状を確認し、薬剤治療・メソセラピー・植毛手術の特徴と適する人を整理し、費用相場と想定されるリスクまで順に解説します。

内容を理解することで、自分の状態を自信をもって見極め、生活状況や予算に合った治療法を選択し、納得感のある第一歩を医療機関で踏み出せます。

AGAとは?AGAになる仕組みと原因を解説

AGAが発症してしまう原因と薄毛治療の方法

薄毛治療と言っても、その原因や症状、進行度合いによって最適な治療法は一人ひとりで異なってきます。

AGA治療を検討する前に、まずはAGAの基本的な知識を身につけ、ご自身に合った治療法を見つけ出すことが大切です。

AGAが発症するメカニズム

AGAはジヒドロテストステロン(DHT)の作用によって毛包が萎縮し、髪が細く短くなる仕組みで進行します。

テストステロンが5αリダクターゼという酵素によってDHTに変換され、このDHTが毛乳頭細胞に結合すると毛包の成長期が短縮します。その結果、成長する髪が徐々に細くなり、十分な長さに伸びなくなります。

例えば、健康な毛髪の成長期は2〜6年ですが、AGAを発症すると数か月〜1年程度に短縮されることが知られています。毛周期が乱れることで抜け毛が増え、新しい毛も細く短いため、全体として薄毛が目立つ状態に変化します。

DHTの影響で毛周期が乱れることがAGAの本質であり、進行を抑えるためにはDHTの生成や作用を抑制する治療が重要になります。

AGAを引き起こす要因

AGAの発症には遺伝生活習慣が大きく影響します。

遺伝的要因としては、5αリダクターゼの活性やアンドロゲン受容体の感受性が高い体質が挙げられます。父親や母方の祖父が薄毛の場合、子に受け継がれる可能性が高いとされています。

生活習慣では、睡眠不足や偏った食生活、慢性的なストレスがホルモンバランスを乱し、抜け毛を加速させます。また、喫煙や過度な飲酒は血行を悪化させ、毛根に栄養が届きにくくなるため、発症リスクを高める要因となります。

AGAを引き起こす要因
  • 遺伝
    AGAは遺伝的な影響が大きい病気です。ご両親や祖父母にAGAの方がいる場合、AGAを発症する可能性が高くなる場合があります。
  • 男性ホルモン
    AGAは男性ホルモンの影響を強く受ける病気です。思春期以降に男性ホルモンの分泌が活発になると、AGAを発症しやすくなります。
  • 生活習慣
    食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどはAGAの発症や進行に影響を与える一因です。特に、最近では若い世代で食生活の乱れが目立ち、それが若年性AGA増加の一因とも言われています。
  • 喫煙
    タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、頭皮の血行不良を引き起こす原因です。その結果、毛根に栄養が行き渡らず、髪の毛の成長を阻害してしまうのです。
  • 飲酒
    過剰な飲酒は、髪の毛の成長に必要な栄養素の吸収を阻害したり、頭皮の炎症を引き起こしたりする可能性があります。
  • 睡眠不足
    睡眠不足は、髪の毛の成長を促す成長ホルモンの分泌を抑制してしまいます。

AGAは遺伝と生活習慣の両面から進行するため、リスクを軽減するには医学的治療とあわせて生活改善も取り入れる必要があります。

実際何人に1人がなる?AGAになる確率の目安

AGAは成人男性の約3人に1人が発症するとされ、加齢とともに発症率は上昇します。

日本皮膚科学会ガイドライン(2017)では、20代男性では約10%前後、30代で20%、40代で30%、50代では40%以上がAGAを経験するとされています。つまり年齢が上がるほど発症率は高まり、特に中高年層では一般的な脱毛症として位置づけられます。

また、地域や人種によっても発症率は異なり、欧米人は日本人よりも高い傾向があることが示されています。

AGAは誰にでも起こり得る身近な症状であり、早期から知識を持ち対策を始めることが、将来的な見た目や生活の質を守ることにつながります。

AGAの症状はどんなもの?セルフチェック法も紹介

AGAは進行性であるため、初期症状を見極めて早期に対応することが重要です。

進行段階の特徴を理解し、自宅でできるセルフチェックの方法を知り、疑いがある場合の具体的な行動を把握することで、適切な判断につなげられます。

男性型脱毛症(AGA)の進行段階

AGAは生え際の後退や頭頂部の薄毛から始まり、放置すると段階的に進行していきます。

初期は前頭部の生え際が少し後退し、次第にM字型が深まります。さらに進むと頭頂部の髪が細く短くなり、地肌が目立つようになります。末期には生え際と頭頂部の脱毛部分がつながり、頭頂部から後頭部を残して広範囲が薄くなるのが典型的です。

AGAの進行段階
  • ステージ1
    AGAの初期段階です。自覚症状はほとんどありません。ご自身の頭皮や髪の毛の状態を意識していないと、この段階で見つけることは難しいかもしれません。
  • ステージ2
    額の生え際が少しずつ後退し始めます。
  • ステージ3
    額の生え際の後退がさらに進みます。鏡を見るたびに、以前よりもおでこが広くなったように感じるかもしれません。
  • ステージ4
    頭頂部の髪の毛も薄くなり始めます。頭頂部を触ってみると、以前よりも頭皮の感触がやわらかくなっていることに気づくかもしれません。
  • ステージ5
    額の生え際と頭頂部の脱毛部分が広がっていきます。
  • ステージ6
    頭頂部の脱毛部分がつながり、頭髪全体が薄くなります。
  • ステージ7
    側頭部と後頭部を残して、ほとんどの髪の毛が抜け落ちてしまいます。

進行度は個人差がありますが、早期発見と治療開始によって進行を抑制できる可能性が高まります。

AGAは段階的に進む疾患であるため、自分の症状がどの段階にあるかを正確に把握することが、治療選択を現実的に考える第一歩になります。

AGAを見分けるセルフチェック法

自宅でも鏡や写真を使って薄毛の進行を確認できる方法があります。

まず、前頭部の生え際を観察し、左右の後退に差がないかを確認します。次に、頭頂部を鏡やスマートフォンのカメラで撮影し、以前より地肌の透け感が強くなっていないかを比較します。さらに、抜け毛の毛根を観察し、細く短い毛や毛根鞘が小さい毛が多ければAGAの可能性が高いと考えられます。

AGAのセルフチェック法
  • 前頭部の生え際を観察し、左右の後退に差がないかを確認する
  • 頭頂部を鏡やスマートフォンのカメラで撮影し、以前より地肌の透け感が強くなっていないかを比較する
  • 抜け毛の毛根を観察し、細く短い毛や毛根鞘が小さい毛が多いかを確認する
※自己判断は限界があります。迷ったら医療機関で評価を受けましょう。

また、家族写真や過去の自分の写真と比較すると、進行の有無を把握しやすくなります。

セルフチェックで変化を客観的に確認することは、AGAの早期発見に役立ち、医療機関に相談するかどうかを判断する実用的な手段になります。

以下の記事では、AGAが発症したら早期に治療するべき理由について詳しく解説してます。

AGAかもと思ったときの対処法

AGAの疑いを持った時点で専門の医療機関に相談することが最も確実です。

AGAは自然に治ることが少なく、進行を止めるには医学的治療が必要です。医師の診察を受ければ、問診や頭皮の状態チェックを通じて診断され、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬、ミノキシジルの外用薬など、自分の症状や体質に合った治療法を選択できます。

セルフチェックで薄毛を感じても、市販薬や育毛剤だけで効果を得るのは難しいため、医師の管理下で治療を始めるほうが安全性と効果の両面で安心です。

AGAを疑った段階で医療機関に相談すれば、進行を抑えるための具体的な選択肢が得られ、将来の髪の状態を守る現実的な対策につながります。

AGA治療の種類と効果を解説!費用やリスクも解説

AGA治療には複数の選択肢があり、症状や進行度、予算、生活スタイルによって適した方法が異なります。薬による治療、頭皮へ直接有効成分を届けるメソセラピー、そして植毛手術の3つが代表的です。

それぞれの特徴と効果を整理することで、自分に合った治療法を見極められます。

薬剤治療の種類や効果、おすすめの人

薬剤治療はAGA治療の第一選択肢であり、早期から始めることで進行抑制と発毛効果を期待できます。

内服薬では、フィナステリドやデュタステリドが代表的で、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し抜け毛を減らします。外用薬ではミノキシジルが血流を改善し、休止期の毛包を刺激して発毛を促します。内服と外用を併用すると、進行を抑えつつ発毛を促す効果が相乗的に得られることが報告されています。

副作用は性機能低下や頭皮のかゆみなどが一部で見られますが、医師の管理下で適切に服用すれば安全性は確保されやすいです。特に、初期〜中期のAGA患者にとっては最も現実的かつ効果的な治療手段です。

薬剤メリットデメリット
フィナステリド
  • 抜け毛を減らす効果が高い
  • 長期的な服用で発毛効果も期待できる
  • ジェネリック医薬品もあり比較的安価
  • 効果が現れるまでに3か月~半年程度かかる
  • 性欲減退・勃起不全などの副作用の可能性(発症率は1%未満)
デュタステリド
  • フィナステリドよりも高い効果が期待できる
  • フィナステリドが効かなかった場合でも効果が期待できる場合がある
  • フィナステリドより副作用の可能性が高い
  • フィナステリドより高価
ミノキシジル
  • 効果が比較的早く現れやすい(2~4か月程度)
  • 性機能に関する副作用が少ない
  • 頭皮のかゆみやかぶれなどの副作用の可能性
  • 毎日塗布する必要があり手間がかかる
※参考

薬剤治療は多くの患者に適した基本治療であり、進行度が軽い段階で取り入れるほど効果を感じやすく、将来の選択肢を広げる基盤になります。

メソセラピーの効果とおすすめの人

メソセラピーは薬剤を頭皮に直接注入して、発毛環境を整える治療法です。

メソセラピーでは、ミノキシジルや成長因子、ビタミン、アミノ酸などを極細針や専用機器で頭皮に届けます。内服薬や外用薬と異なり、血管や皮膚の吸収を介さずダイレクトに毛包へ作用するため、反応が得られやすいのが特徴です。治療頻度は月1〜2回が一般的で、3〜6か月程度で効果を感じる人もいます。

ただし、自由診療であるため1回あたりの費用は数万円程度と高額であり、継続にはコスト面の負担があります。薬剤治療で十分な効果が得られにくい人や、より早い改善を望む人に適しています。

メソセラピーのメリット
  • 薬剤を頭皮に直接注入するため、毛包にダイレクトに作用しやすい
  • ミノキシジルや成長因子、ビタミンなどを組み合わせて効果を高められる
  • 月1〜2回の施術で、3〜6か月程度で効果を実感する人もいる
  • 内服薬や外用薬だけでは効果が得にくい人にも改善が期待できる
メソセラピーのデメリット
  • 1回あたり数万円と高額で、継続にはコスト負担が大きい
  • 自由診療のため保険が適用されない
  • 注射や施術による痛み・腫れ・赤みなどが起こる可能性がある
  • 効果の感じ方には個人差があり、必ずしも満足できる結果になるとは限らない
※メソセラピーは標準治療の補助的扱いで、手技・使用薬剤が統一されていません。長期の安全性・比較試験のデータは限定的です。

メソセラピーは短期間で発毛実感を得たい人や薬だけで満足できない人に向いており、コストと期待効果を天秤にかけて判断する価値のある方法です。

植毛手術の概要とおすすめの人

植毛手術は自分の後頭部などから毛を移植し、半永久的な効果を期待できる治療法です。

代表的な方法には、メスで頭皮を切り取るFUT法と、専用機器で毛包を1本ずつ採取するFUE法があります。移植された毛はDHTの影響を受けにくいため、定着すれば自然に伸び続けます。

効果は半永久的ですが、手術費用は数十万円〜数百万円と高額であり、術後の腫れや赤みなどダウンタイムも伴います。薬剤治療やメソセラピーでは改善が難しい広範囲の薄毛に悩む人や、確実な改善を求める人に選ばれやすい方法です。

植毛手術のメリット
  • 効果が比較的早く現れる
  • 自分の髪の毛なので、自然な仕上がりになる
  • 一度手術を受ければ、半永久的に効果が持続する
植毛手術のデメリット
  • 手術費用が高額になる
  • 手術跡が残る可能性がある
  • 手術後、頭皮が腫れたり、痛みが出たりする
  • 感染症などのリスクがある

植毛手術は高額かつ外科的負担があるものの、根本的な改善を望む人に適した選択肢であり、長期的に髪を維持するための最終的な治療法になります。

どのAGA治療を受ければよい?自分に合った治療法

治療法を選ぶ際には、効果だけでなく費用やリスクもあわせて理解することが欠かせません。

ここでは代表的な治療法の費用相場と注意点、そしてコストと安全性を考慮した現実的な選択肢を整理します。

費用相場から見るAGA治療

AGA治療の費用は治療法によって大きく異なり、数千円から数百万円まで幅があります。

薬剤治療では、フィナステリドやデュタステリドの内服薬が月3,000〜10,000円程度、ミノキシジルの外用薬が月5,000〜15,000円程度が一般的です。 メソセラピーは1回あたり数万円、年間で数十万円の費用がかかるケースが多いです。植毛手術は移植する株数によって費用が変動し、50万円から200万円以上になる場合もあります。

治療法費用相場特徴
薬物療法月々5,000円~15,000円程度
  • 比較的安価で、手軽に治療を始められる
メソセラピー1回あたり30,000円~60,000円程度
  • 頭皮に直接有効成分を注入するため、効果を実感しやすい
  • 効果を得るためには10回程度通院が必要
植毛50万円~100万円程度
  • 自分の髪の毛を移植するため、より自然な仕上がりになる
※表示は税込目安。初再診料・用量・通院頻度・回数・施術内容で大きく変動します。見積時に内訳をご確認ください。

AGA治療は目的や予算に応じて費用が大きく変わるため、長期的に続けられる現実的な範囲を想定して選択することが重要になります。

副作用から見るAGA治療

AGA治療には副作用や身体的負担といったリスクがあるため、理解した上で治療を選ぶことが必要です。

薬剤治療では、フィナステリドデュタステリド性機能低下や肝機能障害のリスクミノキシジル頭皮のかゆみや動悸が報告されています。
メソセラピーでは、注入部位の腫れや赤み、痛みが一時的に出る場合があります。植毛手術は外科的処置であるため、感染や傷跡、移植毛が定着しないリスクを伴います。これらはすべて発生頻度や程度に個人差があり、医師の指導のもとで管理することで多くは軽減可能です。

治療主な副作用備考
フィナステリド(内服)性欲減退・勃起不全など(稀)/肝機能障害(頻度不明)採血でモニタすることが望ましい
デュタステリド(内服)性機能症状、乳房違和感など(稀)女性・未成年は適応外
ミノキシジル(外用)頭皮刺激感、発疹、多毛目や口周りへの付着に注意
メソセラピー注入部の痛み・腫れ・内出血術後ケア要
自毛植毛腫脹・痛み・感染・瘢痕術者の技量と術後管理に依存
副作用の頻度・重症度は個人差があります。異常時は医師に相談してください。

AGA治療は副作用や施術リスクを完全に避けることはできないため、事前にリスクを把握し、信頼できる医療機関で適切に管理することが現実的な解決策となります。

AGA初期の方は薬剤治療がおすすめ

費用対効果や安全性を考慮すると、AGAが初期の方には薬剤治療が最もバランスの取れた選択肢です。

薬剤治療は初期費用が抑えられ、継続しやすい価格帯である点が大きな利点です。副作用のリスクはありますが、発生率は低く、定期的な血液検査や診察で安全に使用できます。

メソセラピーや植毛は効果を実感しやすい反面、費用が高額で身体的負担も大きいため、万人に向く治療法とはいえません。進行度が軽い段階で薬剤治療を始めることで、薄毛の進行を抑え、将来の選択肢を広げられる可能性があります。

費用とリスクの両面から見ても、薬剤治療は多くの人にとって現実的かつ安心できるスタート地点となり、長期的な発毛維持の土台を築く方法といえます。
AGAの薬剤治療であるフィナステリドの通販がおすすめのクリニックも合わせてチェックしましょう。

AGAが気になったらまずはオンラインで治療の相談を

AGA治療は、医師の診断に基づき、自身の状況に合わせて最適な治療法を選択することが大切です。

「まだ大丈夫だろう」「そのうち治るだろう」と軽く考えずに、少しでも気になるところがあれば、早めに専門医に相談することをおすすめします。 AGAは進行性の疾患であるため、早期に治療を開始することが重要です。

AGA治療薬による治療の場合は、自宅で簡単に始められるオンライン診療に対応したクリニックもあります。
以下の記事もチェックして、早期の治療を開始しましょう。

関連記事